産後ケアも重要な仕事

産後ケアについて
出産によってダメージを受けたママと子どもを支援することを産後ケアといいます。産後の身体の状態は、全治2ヶ月の交通事故と同じレベルといわれるほどのダメージを負っています。出産は精神的にも大きな変化をもたらすので、放置したままではいけません。十分に休息を取って回復し、健康的に過ごせるように支える必要があります。
状態の回復
産後は体力が消耗しているだけでなく、ホルモンバランスも変化しています。あらゆる不調が出るので、十分に休息を取りつつバランスのいい食事を摂って回復に努めます。日常生活の支援はもちろんですが、身体を上手に休める方法をアドバイスするなどの気遣いも求められます。
子育てのサポート
子どものおむつ交換や沐浴、抱っこの方法など、子どものお世話をするために必要な知識と技術をアドバイスします。マンツーマンで教えることになるので、母子の様子を観察しつつ、不安な気持ちを取り除くような配慮が求められます。特に、初めて出産を経験した人は心身の状態が不安定なケースが多いです。そんなママの心強い味方になれるよう、気持ちを汲み取りながら最大限サポートしていきます。
授乳のサポート
授乳は産後すぐから始まりますが、上手くいかないこともあります。そのため、おっぱいケアと授乳支援を繰り返し行わなければなりません。授乳の正しい姿勢やおっぱいの吸わせ方、乳首のケア、乳房マッサージなどをレクチャーすることも、助産師の仕事の1つです。
精神的ケア
産後はホルモンバランスが崩れ、生活状況もこれまでとは大きく変わることになります。子育てが中心になる生活に強いストレスを感じるケースもあるため、マタニティブルーや産後うつに陥らないように注意しなければなりません。精神的ケアにも積極的に取り組み、子育てに対して前向きな気持ちになってもらいましょう。些細な疑問や不安でも、誰かにいうだけで心が軽くなるかもしれません。助産師には相手に寄り添う姿勢が求められます。
専門的なアドバイス
子どもの健康管理や成長発達に応じた対処法、事故の防止法など、子育てには知っておかなければならないことがたくさんあります。助産師はその専門家として、ママと子どもが健康的に過ごすためのアドバイスを行います。
周囲へのアドバイス
子育てはママだけが行うわけではありません。周囲の協力がなければ成り立たないものです。産後ケアでは、必要に応じて家族などにアドバイスをすることもあります。専門家としてアドバイスをして、子育ての楽しさや役割分担について知ってもらいましょう。